【一流大学と三流大学】成果の出る人、出ない人の違い

代表 市川 × 人事 西山

  • ①ある記事によると、一流大学出身者と三流大学出身者を比較しても成果の面では大きな差はなかった。一流大学出身者には受け身の人が多く、三流大学出身者の人は自ら動いて何かを変えようという意識が強いのではないか。
  • ②学歴が高くて大手企業に入っても、自分が成長していけるような環境ではないかもしれない。
  • ③変化を求め、疑問に思って、改善の余地があるものに対するアイデアを考え出す力が必要。
  • ④学生と社会人は違う。学生はお金を払って授業を受けるから、教えてもらって当たり前。社会人はお金をもらって提供する側だから、当然に自分の頭で考えてアウトプットすることが求められる。この価値観を変えられていないと、成果が出にくい。
  • ⑤学歴より職歴。職歴がある方が採用されやすい。
  • ⑥大手の役員レベルと接する機会があるのは本当に貴重。若いうちから優秀な方と仕事することで、自らのレベルを引っ張り上げてくれる。

この価値観を変えられていない人は、成果が出ない。入社して1~2年じゃない?学歴で...

成果の出る人と出ていない人の違い

西山

教えて、市川さん!ということで、今回は私の方から市川さんに聞きたいことがあるので、それに答えてもらいたいなと思います。まず、成果の出てる人と出ていない人、そもそもその違いって何なのか?これは重要だと思うので、市川さんはそれをどのように考えているのか、お願いします。

市川

なかなか深いね。

西山

これ大事です。

成果に関する記事

市川

究極というかね。要は、どういう人が成果がでやすくて、どういう人が成果が出にくいかってことだよね。ちょうどその答えになるようなニュースがこの前出ていた。日本電産の社長さんの永守さんがちょうど記事に出ていたんですけど。10年間遡ったんだって。新卒から10年間追っかけて、どんな人が成果が出ているかっていうことを調べたらしいんだよね、社内で。
日本電産だったら優秀な人が集まるから、そこで一流大学の人と三流大学の人を追っかけてデータを取ったらしいんだけど、全然差がなかったらしい。

西山

差がなかったんですか?

市川

差がなかった。

西山

ええ!?

成果の出る人と出ていない人の違い

市川

一流大学を中心に採ってるけど、実は三流大学の方が成果が出ているっていう結果が。まあ、出ていると明確に書いてなかったけども。差がないよと。じゃあ、何のために一流大学の人を取るんだみたいな感じの記事だったんだけども。そのポイントって何だと思う?

西山

積極的に動くか動かないかの違い。

市川

すばらしい。さすがだな。結局、成果が出る人っていうのは能動的に動いている人が成果が出てて。一流大学出てる人って受け身の人が多いと。親から言われて勉強してたりとか、親の言いなりになってやってるとか。とにかく決まったことをやってればいいっていう感覚の人たちが多くて、三流大学の人たちは、そのままじゃダメだと。
自ら動いて何かを変えないといけないっていう自分の今置かれているポジションに満足していなくて、変えようっていう意識があるから動くんだというような内容だったかな。

西山

一流大学の人は、もしかしたら満足してしまってるのかもしれないですね。自分のステータスじゃないけど、大学卒業したことに満足してしまって、そこから上に行く向上心みたいなものが三流の人と比べて少ないのかもしれないですね。わからないですけど。

市川

そうだね。だから、これは面白くて。本来、大手さんって、受け身で何か成果を出す人のほうが実は好まれるんですよ。自分で考える人ではなくて、与えられた仕事で、ちゃんとしたパフォーマンスを出してくれる人というのが本来必要なので、そういった意味ではすごく適任なんだよね。
でも、日本電産ってそういう会社じゃなくて。生み出す力とか、そういうのを求めている会社なんだと思うよ。そうなると差がつかないというか、むしろ三流大学の方が動いてやってくれるよねっていうことになったんじゃないかな。

西山

私、日本電産は一流の大学の方しか採らないイメージがすごくあります。これだけ大きな会社なので。

市川

だから、三流って言っている大学って。一流は超一流で、俺たちが一般的に一流だと思ってる大学が三流。その可能性はあるな。

自分の能力を活かせる環境に

西山

何をもって一流、二流、三流っていうのはわからないんですけど。でもすごく興味深いです。市川さんが大手企業の味の素におられて、今うちの会社ってことだと思うんですけど、大手もベンチャーもどっちも経験していて、これはわかるなあと思ったことってありますか?この大学がどうのこうのとかで。

市川

分かるっていうか、受け身にならざるを得ない組織なんですよ。俺の同期とかって、訳のわかんない子たちがいて。訳のわかんないって上の次元だよ。MBAとっていますとか。どうやってMBAとって入ってきたのみたいな。中途ならわかるけど、大学で取ってる人とか、北京大学出てる人とかね。今、世界一の難しい大学って北京大学なんじゃないの?

西山

そうなんですか?

市川

違ったっけ?東大より難しいって。

西山

東大よりは難しいです。東大はもう世界ランキングで60何位とかなので。

市川

そうなんだ。20年前の話だからね。20年前に北京大学を出た子だから。

西山

かなりエリートですね。

市川

エリートだよね。っていう人たちがゴロゴロいたんだよね。俺も少なからず広島で頑張ってきて、ある程度自信持って東京行って、採用されたんだけど。すごいなっていう人がたくさんいたんだよね。だけど、2年後、3年後、研修とかで会ったりする時に、丸くなったんだよね。
元々持っているポテンシャルがあったにもかかわらず、それを発揮するステージがぶっちゃけ無いんですよ。下手な事やってくれても困るわけじゃん。それよりも言われたことをちゃんとこなしますっていうことが必要なスキルなので。そういった意味で言うと、スペック過多というか。能力を発揮できない環境っていうのはあるなって思うね。

西山

自分の強みを活かせてない環境にあるってことですか?

市川

そうだね。活かそうと思っても、自分で考えて行動できる範囲がすごく小さいので、だからこそ仕組みが素晴らしいというか。誰がやっても上手くいく仕組みになるんですよね。やっぱり3年から5年おきに転勤があるってことは、5人の組織があって、5年経ったら全員入れ替わっているでしょ?総入れ替えしてしまうのに組織運営できてるってことは、人に頼ってないんですよ。そういうのが大手さんにはあるし、そもそも求めていらっしゃらない。
でも、今の時代はそういう大手といえども変化をしないといけない。変化をしないといけないということは、疑問に思って、こういうことをやったほうがいいんじゃないかなとか、こうしたほうが良いのになあって考える力が必要だと思う。

西山

そうですね。

市川

今までは、それはもうトップの人たちが考えれば良かったものが、下の層にまで行ってるんだよねっていう。日本電産はそういう人を求めてるっていう環境なんですよ。決まったものじゃなくて、変わらないといけないってわかっていて。

西山

すごく興味深いですね、この記事は。

市川

そうだね。日本電産さんってちょうどね。

西山

近くにありますよね。

市川

近くにあるよね。EVに舵取りしているでしょ?モーターとか。

西山

そうなんだ。完全に舵取りが。

市川

そういうところに手を出してるから、変化が激しいEV業界で勝ち残るためには、変化というか、今までのやり方とは違うって思っていらっしゃるのかなって。でも、うちでもそうじゃない?

西山

間違いないです。

学生と社会人の違い

市川

新卒系の話になっちゃうけど、学生から社会人の違いって、これから就職される方も多いと思いますし、会社入って間もない2~3年の方もいると思うんだけど。大きな差って、学生の時ってお金払って授業を受けてるわけだから、教えてもらうのが当たり前。受け身で当たり前なんだよね。

西山

そうですね。

市川

でも、社会人になると逆で。お金をもらって提供する側なので、当然、自分で考えてアウトプットしろよっていうね。っていうのが本来。この価値観を変えられていない人っていうのは、あまり成果が出ない。会社に求めるものも、研修が充実しているとか福利厚生が充実しているかどうかっていう視点で会社を選んでいる人も多いんだけど、実際は研修、座学したって全然意味ないからね。

西山

アウトプットが大事なので。

市川

アウトプットしていかないといけないから。自ら学んでアウトプット。会社から言われることって、決まりきったことしかないから。その枠を破って、人と差をつけないといけないわけでしょ。競争があるわけだから。ということは、一辺倒のことやっててもダメなんで、自ら学んでその殻を破らないといけないよね。その殻を破る子は成長して、成果が出ていますよね。

西山

今、うちの会社でも実際に成果出してる子って、早い子は入社してすぐとかでもいるので、遅かれ早かれ、自発的に行動するとそれぐらいの成果が出ますね。

市川

最近嬉しいのは、うちの会社でも提案してくる子が増えたんだよね。昔あんまり実はそんなに提案がなかった。俺がアイデアを出して形を作っていって、受け身の子が多かった気がするけど、最近は「こうしたいんです」とか「この仕組みをこう変えたいんです」とかオファーが来るようになってるんで、それはすごいなと。

西山

進歩というか。変わってきていますね。

市川

いい会社になってきたなって我ながら思いますね。

西山

何年前ぐらいにそう感じましたか?

市川

5、6年のイメージかな。だいぶ社員が育ってきていて、そういう子たちが中核になって会社を変えていくというか。

西山

それぐらいから、うちも採用を本格的に強化し始めた年でもありましたもんね。

市川

かおりんって今、何年目?

西山

何年目だと思いますか?

市川

4年目!

西山

嬉しい。市川さんいつも6年目って面接の時に、自己紹介してもらうときに、いつも6年目なんですって言って。いや、4年目ですって。

市川

本当?ごめん。しっかりしてるから勘違いしちゃうよね。もうなくてはならない存在だもんなあ。

西山

色々お世話になってます。ありがとうございます。

市川

かおりんは勝手にやるもんね。勝手にいい仕組みができたりとか、突き進んでいくので、本当に感謝してます。そういう人はだんだん上に行くし、

西山

でも、私すごくこの記事は興味深いなというか共感じゃないですけど、そう思う節があって、新卒とかもそうだし、就活の事情って、大学を気にする方がまだ多いっていう事実が実際にあって。

市川

人事側ってこと?

西山

人事側もですし、世の中自体がです。

市川

世の中がね。

西山

私って正直、世の中で言うと三流大学ぐらいの。一流大学、二流大学を出ているわけでもなく、三流大学だから、どこでその子たちを追い抜こうじゃないけど、その子たちを抜かして、自分がトップまではいかないけど、自分のスキルを高めていくためにはどうしたらいいかっていうのを考える頭を持っているのは、確かに三流大学の子達なのかなって思います。
優劣じゃないけど、劣っているところはどこなのかって考えたら、頭では勝負できないから、じゃあ自分の行動とその仕事の結果で勝負しようっていうのを考える子がもしかして多いのかなあっていうのは、この記事に共感します。

学歴と職歴

市川

でも、学歴っていい会社に入るためのもので、仕事のスキルを表すものじゃないし、入社して1~2年じゃないの。学歴って。それよりも職歴の方が大事だし。今、人材統括マネージャーでしょ。

西山

はい。

市川

4年目で人材統括マネージャーやってる人って日本全国でどれぐらいいるんだろうなっていう役職を手に入れることによって、職歴が付くよね。逆にかおりんが東大卒で、人材統括マネージャーになってなくて、普通にプレーヤーで仕事の成果も残していないのだったら、どっちを採りますかっていったら、それは成果を残していう人材統括マネージャーをとりますよね。
だから、学歴って、いい会社に入るための選択肢。確かに、自分の選んだところに行きやすい。でも、行った後は、自分の力をつけていって、職歴をつけていかなきゃいけないんで。逆に言えば、競争の激しい中で職歴を付けるよりも、競争があまりない中で、職歴をつけるのも手だよね。

西山

うちの会社って、一流、二流大学、どこの大学が多いとかってあります?

市川

混ざっているよね。本当にいい大学出てる子もいれば、それこそFラン大学っていう子もいると思うんだけど、うちはあんまり気にしてない。あんまりっていうか。

西山

全く気にしないですね。

市川

履歴書でそこをベースにしてなくて、面接の時も基本的に見ずに面接しているので。そのほうがいいよね。先入観なく見た方が。

西山

間違いないです。

市川

学校ここなんだって見てしまうと、もしかしたらこう見えても頑張れる子なのかなとか思っちゃったりするもんね。でもさ。まあいいや。

西山

え、これは気になる。

市川

意外に学歴が高い子の方ができなかったりする率も結構高いようなイメージもしてたりしなかったり。人によるんだよ。すごい出来る子もいれば、できない率も結構あるよなっていうことない?

西山

プライドがありますよね。仕事でなかなか成果が出ない時に、「なぜそれが出ないんだ」って上司とワンオンワンした時に、環境とか人のせいにしてしまったりとか、自分はちょっと悪くないけどどうのこうのみたいな。そういうのが多いかなって思いますね。

市川

あくまで学歴ってブランドなんで、そのブランドで仕事はなかなかできないっていうか。一つ自分を着飾る武器にはなるんだけど、仕事で学歴って言う訳ないので。言わないから、学歴はあくまで会社に入るまでの武器で、入った後にはほとんど学歴は使えないというか。派閥がある会社はあると思うんだけど、 派閥もそんなに、それだけで引っ張り上げることは難しいから。仕事ができる人が欲しいと。
タイさんなんか仕事ができる奴を引っ張るよね。派閥とかじゃないもんね。仕事ができる人が好き。

西山

集めますね。で、自分の、タイさんグループみたいな。

経験豊富な方と若手が接するすばらしさ

市川

タイさんってKOMATSUの執行役員をされていたすごく剛腕な方に入ってもらったんだけど、すごいなと思うのは、仕事が出来ることを前提に話を進めるし、仕事が出来る人を引っ張っていく。自分の周りをそういう人たちで固め要とするっていうね。本当に引っ張りあげてくれるよね。

西山

そうですね。

市川

逆に仕事ができないと、そこについていけないというか。かおりん、めっちゃ引っ張りあげられている。

西山

いやいや。ありがたいです。いろいろ勉強させていただいて、ありがとうございます。

市川

そういうところも、最近のうちの会社でのいいポイントだよね。

西山

本当にそうですね。

市川

大きい組織で優秀な方たちって、上に部長とか役員クラスがいらっしゃると思うんだけど。大きい組織だと、そういう人と関わる機会ってなかなかないけど、うちの場合って、そういう方たちに今入っていただいていて、若い子がその人たちと接するので、めちゃめちゃうらやましい。直接教えてもらえるってすごいなって。

西山

味の素の時代って、何歳ぐらいの方までと関わっていましたか?

市川

自分の部署の課長が一番接するというか。味の素の課長ってすごく上っていうか偉いんだけど。俺の時は、35歳で課長になったらゴールみたいな。年収1,000万で35歳。こんなの言っていいのかな。でも、今それが40歳とか45歳に上がっているみたいだけど。若くて35歳かな。
その課長と接する機会が多くて、ましてや部長とか、例えば、俺がいた大阪支店だったら、大阪支店長とか役員クラスなので、アテンドすることはあるよ。百貨店の社長さんに会いに行くときに、一緒についてきてもらうことはあるけど、普段の仕事で一緒になることはないよね。ましてや教えてもらえることは絶対にないので。怒られることはあっても、指導という形ではないので、そういった意味では、本当に今はすごいなあって。

西山

すごいですね。7名ぐらい入ってきて。60代の役員クラスの方とか。大手の管理職出身の方に入っていただいて。そんなところに新卒がガッツリ絡んで。

市川

それもテンフィールズの弱点だった。俺が28歳の時に味の素を辞めちゃったので、プレイヤーで辞めて会社を興したから、勢いはあるけど、係長・課長を経験してないからマネジメントが弱いみたいな。っていう事が発覚したんで、今そこに力をかけてやっていますね。今まで俺より年上の人ってほとんど入れなかったもんね。

西山

そうですね。ここ1,2年とか、

市川

2、3年だよね。良い感じになってきました。

西山

市川さんもそういった方に学べる機会みたいなのはありますか?

市川

めちゃめちゃ学べている。教えてくれる人って基本的にいないわけじゃん。独立してから。でも、今は学んでいるよね。教えてもらっているから。自分の弱いところを再発見できる。そんな感じですかね。

まとめ

西山

そんな感じですね。では、成果の出る人、出ない人の違いは何でしょうかということで、最後に市川さん、それをお願いします。

市川

はい。能動的に動ける人です。

西山

能動的に動ける人。ぜひ皆さんも能動的に動ける人になって、成果を出してください。今日はありがとうございました。

市川

ありがとうございます。