部下のモチベーションを引き出すコミュニケーション術

10 Fields Factory株式会社CEO 市川裕 × 10 Fields Factory株式会社CHO 西山香織

ライフキャリア著者 千葉智之 × フリーアナウンサー 岸則子


千葉

部下にアドバイスする前に自分どうしようかなってなってるのが結構リアルなところじゃないかな。聞いて引き出すのに徹した方がいいんじゃない。仕事だけじゃなくて、プライベートに関するところも引き出しておくってのはすごい大事で。時間がもったいないですよ。これが無意に過ぎてしまうということに気付いてほしいです。

西山

キャリアTVチャンネル、この動画は仕事、転職、キャリアですね社会に有益な情報をお届けする番組ですので、ぜひみなさんチャンネル登録お願いします。今回はですねゲストの方をお迎えしておりますので、早速ご紹介していきたいと思います。「ライフキャリア」の著者であります千葉智之さんです。お願いします。

千葉

よろしくお願いします。

西山

そしてフリーアナウンサーでいらっしゃいます岸則子さんです。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。


経営者の方々に向けたアドバイス

西山

今回はですね「ライフキャリア」という本が4月26日に発売になりまして、Amazonさん、書店さん、楽天さんのほうで絶賛発売中になっているんですけれども、この本を題材として経営者の方々に向けた色々な方のアドバイスをいただきたいなと思っているんですけども。まず、この経営者というのは人の上に立つ人材であるんですけども、そういった方々が会社で雇用している部下であったりとか、社員の方々に対してどのように今後のキャリアだったりとかを考えていくべきなのかというところを、今回千葉さんにお伺いしたいという風に思っております。

千葉

壮大なテーマですけど。今50歳なんですけど、本はプライベートで書いていて、本業はサラリーマンなんですね。部下もいるんですけど。マネジメントとして今のご質問に答えるとすると、そもそも僕らの年代は自分がキャリアをどうすれば良いか分からないとなっているんです。だから部下にアドバイスする前に自分はどうしようかな?ってなってるのが結構リアルなところじゃないかなという風に思います。なので本にも書きましたけど、ちょっと今意識を変えて、会社中心のワークキャリアから、まずはプライベートも含めたライフキャリアというものに自分の意識転換をまずしなきゃいけないなというのはまず僕らの年代の課題の1つ。どちらかというと、若い人の方が多分そっちの感覚なんですよ。新卒で入った会社に一生いるなんて思ってる人の方がが少ないじゃないですかもう。なので僕らがそっちに合わせていく感じになる。合わせないとなんかこの人昭和っぽいなみたいな感じになっちゃうじゃないですか?そうなると「この人に何か相談してもあんまり良い答えが返ってこないかな」と思われがちだと思うので、そっちに合わせなきゃというのがまず1つと。もう1つは故にあんまりアドバイスもできないと思っていて。環境も違う中で。だからどっちかというと何がしたいかとか、どうしたいのかを聞いて引き出すのに徹した方がいいんじゃないかと、そういう意識です。答えを持ってないから。引き出して話してもらって、自分で整理してもらう。そのときにワークキャリアのフレームで話をしていると、話が噛み合わなくなるので、プライベートも含めたところで話をするというのを心がけるという感じですかね。難しいところです実際問題。

市川

最初は働いている人向けの本だと思うんですけど、絶対に経営者の方とか、会社の幹部の方とか、上層部、特に責任重大だと思うのがこの世代はこれからの会社を舵取りできる立場になるじゃないですか。そういう人たちがライフキャリアという価値観を持っておくことで、これから入ってくる若い世代のステージを作っていける。やっぱり自分だけじゃなくて、環境を作る側もしっかり見ておかないといけない。これは必読の書だなと。今回本当に勉強になって、少し意識はしていたけどそれが明確になった。これからこういう若い世代にどういう環境を作っていくのかという答えが見つかり始めている本ですね。

西山

20代というのは人に教えられることを嫌う世代と言いますか、教えられるということに抵抗がある世代だと思うので。そういった意味で言うと今の千葉さんのお話でもあったように一緒に考えてあげるみたいな。寄り添って一緒に良いものを作り出すみたいなことの方が今の若い方たちには合ってるのかなとは確かに思いますね。

千葉

僕らのときはどちらかというと先頭立って引っ張るみたいな、リーダーシップがメインだったじゃないですか。その時代は割と答えが見えていたことも多いので。答えが分かっている人が引っ張る感じだったんですけど、今はVUCA時代なので。1年先も分からないみたいな。基本は分からない前提でやろうと思ったら、サーバントリーダーシップ系で後ろから背中を押す感じの方が時代に合ってるのかなと思うので。そうなるとマネジメントとかキャリアの面談とかもやり方が変わってくる。

西山

1番大切なのはコミュニケーションになるんですか?

千葉

昔も今も答えはないんですけど、僕も人に言うほどできてるわけではないんですけど。やっぱりアドバイスやフィードバックをしてあげようと思ったら、日頃から見てないとダメです。1 on 1でのコミュニケーションのテクニック以前に、その子がプロセスどうしているのか見てないと喋れないから。まず見るという話ですね。できないことができるようになるという変化感を捉えて、それをフィードバックしてあげるというのが多分1番大事なので。まず見てないとダメなんですよ。物理的に近くにいないとか、複数組織を担当するとなってくると難易度が上がってくるんですよ。そうなると色々な工夫をしないといけない。基本的に見てないとまず上手くいかない。

その見るなかでも、ライフキャリアの中に書いてあるワークキャリアだけじゃなくて、プライベートなところも融合することが大切になってきますよという風に書いてあるんですけども。そういう視点があるかどうかで見てフィードバックするときに変わってきそうですよね。

千葉

1 on 1の時に仕事だけじゃなくて、プライベートに関するところもちゃんと引き出しておくというのはすごい大事で。多分マネジメントラインになると、仕事の役割分担をするときにその子が将来やりたいこととかに紐づいているとめっちゃやる気になるんですよ。willに繋げるという話なんですけど。willと仕事を繋げるためには、まずそれを知らないといけないです。だからそのためにも、フレームで聞いておかないといけない。マネジメントの講座みたいになってる。

でもそう考えたら相当経営者という立場からして重要ですよね。

どんな視点で研修依頼が来ている?

市川

大手さんでも研修の依頼があるということだけど、どういう視点で研修依頼が来ている?

千葉

会社によって様々で、40、50代の人のためにセカンドキャリアを見据えたというものもあれば、入社7年目くらいのちょうど仕事をかなり覚えて、次どうしようかなみたいにちょっと考え始めるタイミングで入れてくれという会社もあるんですよ。その場合はまさに今みたいに自分のキャリアをどう設計していくかという1つのフレームなので、地図みたいなものなのでそれをインストールしてほしいという感じです。例えばライフ側も入っているのが最近ならでは。今までは基本的に「それやっちゃうと辞めちゃうんじゃないの?」という人事とか経営者から見るとプライベートのこととか、やりたいことを引き出していくと他に目移りして辞めちゃうんじゃないかなという懸念があるから。今は基本会社のワークキャリアに閉じた研修ばっかりだったんですよ。中でのスキルアップ。だけどさっき言ったように時代は変わっている。囲むのではなくてその人のキャリアはその人が舵を取るんだという視点で考えたらそこまで広げた研修にしてあげないと片手落ちになっちゃう。経営者や上の方がそういう考えまで進んでいるところに関してはそうやってくれる。

市川

読む前に社員に配布すると決めたのでドキドキしながら読んだ。みんな辞めていったらどうしようと。読んですごく安心して。これは今の社員のポテンシャルを上げることができるし、その子のキャリアも形成できるというか。本当に良い本です。ちょっと本当はドキドキしてたよ。社員に配ろうと思うんだと言った手前、大丈夫かな?みたいなその心配はあったね。会社で配れる本はなかなかないです。やっぱり意図と合わなかったりするので。研修で使われてるってのを聞いてたからすごく納得しましたね。

西山

逆に例えば私の立場であれば、代表、社長、経営者の方からこの本オススメだよって言われる方が嬉しいというか。代表が読んでいるんだったら同じ価値観や考えが手に入るんじゃないかなという風な考えになるので。

千葉

それは逆説得しないといけなくなる。人事の人の経営者に最近はこういう考え方もというのが結構ハードルだったりもします。

市川

これは本当に導入すべきですね。モヤモヤしている人たちがすごくスッキリするし、絶対社員のポテンシャルが上がるのは間違いないです。

千葉

これが100%正しいわけではもちろんなくて、本業100%全力でやるのがうちの会社なんだという会社はそういう人を採用するわけなので。それはそれで良いと思うんです。なので考え方の1つとして、フィット感高いよねというところはどんどん出してもらえば良いと思う。

市川

それでも完全にこっちになっちゃってるね。そういう会社はちょっと苦しんでるというか。

千葉

レアになってきてるんですよね。軍隊みたいな感じ。

市川

たまに聞くけどね。なかなか難しそうになってきているよね。

社員や部下への声かけ、コミュニケーションで意識すること

西山

千葉さんのなかで経営者の幹部の立場からすると、社員だったり部下への声かけ、コミュニケーションで何か意識されたりすることはありますか?

千葉

話す内容を会社とか仕事に閉じないということは意識しています。プライベート側の特技が仕事にすごく役立ったりするという観点で言うと、もしかするとその子の隠れた才能がこっち側にあるかもしれないじゃないですか。実は落語やっててみたいなのを聞いたときに、そういう才能もあるんだと初めて気付くんですよ。だけど会社に閉じてると、割と決まりきった仕事を分配しているケースが多いので、あんまり発見がないんですよねそれだと。なので割と広く聞くようには心がけているところはあるかもしれません。「最近はどんなことが好きなの?」「ハマってるものはあるの?」みたいなことが多いです。

市川

撮影カメラマンが元々バンドマン。うちに採用するときに音楽を聴かされて採用が決まった。今から考えると、今やってることとプライベートがめっちゃリンクしてるよね。カメラが大好きだから。あれ多分自分のプライベートのカメラじゃないかな?本当にプライベートの得意なところが仕事にすごくリンクしているよね。

千葉

好きなことは伸びるんですよ。そういうものが仕事に繋がると、苦もなく出来ちゃうから。「それは仕事だからやらねばならない」という人は絶対に勝てないですそういう人には。

西山

最近は多分ないと思うんですけど、昔の時代だったら例えばプライベートで飲みに行くとか、飲み会というのが昔はあったんじゃないかなと思いますけど。飲み会でプライベートの話を聞いて、仕事では仕事の話しかしないみたいな経営者さんも多いんじゃないかなと思うのですけれども。そういった方に対してどういう風にマインドセットじゃないんですけども。

千葉

それはそれで別に良いんじゃないですか。別に良い悪いはないと思うんですけど、最近はやっぱり色々コンプライアンスが厳しいので聞き方とか、TPOとか、ましてやプライベート側のことに広げるんだったら、それは同時に気をつけないといけないと思います。何でもかんでもプライベートのことを深く聞けば良いという話ではないので。すごく気を使います。ダイバーシティとかも会社で知識研修とかもあったりするので、ある程度は知っておかないと裏目に出ることもあるから。そこは必須なんじゃないですかね。

市川

うちの会社は俺が飲むのが強くなかったから、飲み会はほとんどない会社だったんだけど。世間一般的にはだいぶなくなったよね?

千葉

今は一周回ってまた復活している会社とかもあります。ただ、コロナをきっかけに会社の宴会は激減してると思います。消滅しているところもあるかもしれない。忘年会みたいなものはすごく減りました。

市川

個別で飲みに行くというのはあるということだよね。

千葉

逆に言うと会社の一体感を出すにはそういうものが良いという会社もあるので。そういうところが復活しているんじゃないですかね。リモートワークとかもあったりするので、会う機会はどんどん減っている全体で言うと。だからこそ飲み会みたいなのは貴重な会う機会みたいな。うちの会社もリモートなので。会社の机がないです。フリーアドレスなので。

市川

リモートがベースなんだね。

千葉

リモートがベースでフリーアドレスだから、全員行くと座れないという。3分の1くらいしか机がないから。だからこそ定期的に全員集まる会とかはやったりするんですよ。

外国人の方に対してのマネジメント

西山

今、千葉さんのお話の中で、ダイバーシティ(多様性)というワードがあったと思うんですけども、最近は外国人の受け入れというのも積極的に日本は行っているなかで、外国人の雇用をする機会というのが会社さんで多分どんどん増えていっているんじゃないかなという風に思うんですけども。そういった外国人の方に対してのマネジメントであったりとかは?

千葉

それは市川さんの方が詳しいんじゃないかな?僕の会社は超グローバルなんですけど、僕のところはドメスティックなので。部下に外国人もいないので、あまり直接的なアドバイスは出来ないんですけど。すごい3割くらい外国人がいる。

市川

3割くらいは外国人の方で。かおりんが全部仕切ってる。

千葉

逆にないんですか?

市川

ダイバーシティで気をつけること。

西山

文化であったりとか、価値観というものをこんなことも知れて楽しい、面白いというプラスの感情でその方と付き合うというのが1番だなという風に思いますね。例えば私もこの会社ではベトナム、ミャンマー、ラオス、インド、バハマ、中国と色々な国の方々を採用させてもらってるんですけど、それぞれの価値観って全然違うんですよね。それはすごい逆に面白いなという。知見が広がるなという感覚で私も教えてもらいたいなと思って接しているので。何かその子たちから情報を得るというところにプラスに働かせて対応するというか、コミュニケーション取るというのがいいんじゃないかなという風には思いますね。

市川

日本人にとってもこのライフキャリアは結構、最先端だけど外国人の方からしたらさらに先を行くこれからの働き方になってすごくいいかもしれないね。最終的には母国に戻ってうちの支店とか作ってもらおうと思っているので。そこで文化が広がっていくとすごく面白いですよね。

千葉

ライフワーク的なものに繋がるのでそういう意味ではすごく良いですね。

西山

外国人の方の方がライフワークを意識されている可能性はありますよね?

千葉

これはフレームなので。包丁みたいなものなので。国も人種も選ばないんですよ。だから当てはめたときに多分日本とは違う分布の人が傾向はすごい出ると思うんですよ。アメリカとかで言うと終身雇用はとっくにないみたいな話で言うと。多分日本よりちょっと進んでると思うんですよ。フリーランスが多いんじゃないですか。フリーランスが多いということは右を意識するケースが多いので多分ちょっと進んでいる。

市川

隠れた退職者?(静かな退職者のこと)

千葉

隠れた退職者?

市川

もうやる気のなくなったいかに働かずにお金を得るかみたいなというのがアメリカですごくブームになってそれが飛び火して日本にも来ているらしくて。そういう人にちょっと読んでもらいたい。その先に何があるの?みたいな。

千葉

1番何がまずいかと言うと、時間がもったいないです。1番大事なのは時間じゃないですか。時間が無意に過ぎてしまうことに気付いて欲しい。

西山

経営者の方で例えば研修の機会であったり、研修環境がない企業さんとかであればこの本を1冊部下に読んでおいてみたいな感じであったとしてもそれがもう研修になる。

市川

後ろに全部ちゃんとある。あと1番良いのは直接研修を頼むことですね。中小企業も大企業も行けるということで。

千葉

いけますよ。一部上場大企業とか中小企業も、あと介護福祉士の人とか。全然違う人も全部やりましたけど全員できる。

市川

素晴らしいね。

西山

今回はこの「ライフキャリア」についてですね経営者さん向けにお話をさせていただいたんですけども、またこの動画を見ていただきまして何か興味のある方はですねぜひ著者であります千葉さんまでお問い合わせください。

千葉

忙しくなりそうだな。

市川

これ問い合わせ先は?

西山

リンクを貼らせていただきますのでお願いいたします。では今日はですね「ライフキャリア」の著者であります千葉智之さん、そしてフリーアナウンサーであります岸則子さんに今日は来ていただきました。ありがとうございました。