【相談の極意】質問の技術を磨こう

代表 市川 × 最高人事責任者 西山

市川

何も考えずに聞くパターンというのは、自分で判断しようとしていない。情報を取ってない場合が多いんですよね。パターンではないので判断は。情報をどう処理していくかという情報処理能力が今後大事になってくるので。

西山

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市川

お願いします。


仕事の相談をするときの質問の仕方

西山

今回は社会人で陥りがちな上司だったり、誰かにお仕事の相談をするときの質問の仕方についてお話をしたいと思います。
まず、仕事ができる方は質問の仕方が違うなと思いまして。例えば「どうしたらいいですか?」という質問をする方は結構多いと思うんです。私が例えば市川さんに「こういう仕事あるんですけど、これどうしたらいいですか?」という質問の仕方はこれはNGでして。本当の質問の仕方はどういう風にしたらいいのかなという。どうやったら仕事ができる方なのかなというのを市川さんに教えていただきたいと思うんですけど。

市川

今かおりん答え持ってるな。今の聞き方は。

西山

そうですね。はい。

市川

かおりんの理想の形はどんな感じなの?

西山

私はどうしたらいいですか?ではなくて、ある程度自分なりの考えとか、こういう風に仕事を進めていきたいという方向性のお話をまずした上で、「これでいいですか?」とか、「このやり方で行きたいんですがどう思いますか?」とか意見を求めるという質問の仕方が1番ベストなんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしょうか?

市川

満点ですね。

西山

ありがとうございます。

市川

要は考えずに聞く子が多いということだよね。

西山

そうですね。やはり質問1つにとっても、仕事ができるできないというのが分かってしまうなというところがあると思いますね。

市川

これ結構深い質問だと思うんだけど、もうめちゃめちゃ差がつくというか。何も考えずに聞くパターンというのは、まず自分で判断しようとしていないということなので。イコール情報を取ってない場合が多いんですよね。
自分で考えようとすると色々調べたりとか、自分が判断するための材料を揃えるよね。でも答えが出ないという。要は問題が分かっているわけなんですよ。数学の問題集みたいな。「こういう問題があって解けません」みたいな言葉で言えるんだけど。何も考えてない人は「x+2xが云々かんぬん」答えを教えてくださいみたいな感じだから。そこに行き着くまでの何でそういう式になったの?みたいなことを調べずに聞く子はたくさんいるよね。解けなくてもいいけど問題は知っておこうよと。情報はとろうよというのがすごく大事ですね。えらい差がつくなというところがまず1つと、成長度合いが段違いに違うよね。自分で解こうとして、テスト問題も一緒だよね。自分で解こうとして分からなくて先生に聞くとか、調べて答えをだすというのと、答えをいきなり聞いちゃうみたいな。答えを聞いても学びにならないでしょう。やり方を聞かないといけないけど、答えだけ聞いて実行する人はいるよね。

西山

結局どうしたらいいですか?という意見を求めるのではなくて、答えを聞く方は結局自分で考えなくて。たとえば上司が「そのやり方でやってみてごらん」と言っていざやりましたとなったときに、それが失敗というかなかなか上手く行かなかった、結果として表れなかったときに必ず決まって上司だったりとか他責思考になってしまって。かつ、考えない癖もプラスで身についてしまうのかなと思っていて。

市川

確かに他責思考の人は何も考えずに聞いて、人のせいにするパターン多いよね。どうやって告白したら上手くいくでしょうかと聞いて、アドバイスして、上手くいかなかったらお前のせいだなんて。告白したあなたの責任です。

西山

そうなんですよ。社会人と学生の違うところというのは、結構学生のときは答えがもうあったりとか、なかなか自分で考える環境になくて。大学生まではカリキュラムが授業で決まってましたし。社会人は自分で考えて判断するという責任を伴うお仕事というのが仕事になるので。そこの違いがあるかなと。社会人と学生で。

市川

それが数年経つとえらい差になってくるよね。

西山

そうですね。

上司や先輩はどういう質問の仕方だと答えを出しやすいのか

西山

市川さんが例えば私であったりとか、部下や下の子から相談をもらう時にどういう質問だったら市川さんも判断や答えを出しやすいとか、どういう質問の仕方であればやりやすいなというのはありますか?

市川

やっぱり情報だよね。お客さんの名前も言わずに、会社なのか法人かも言わずにこういう場所があって設置したいんですけど、値引き言われてましてという感じとかね。あまりにも情報が足りない。結局こちらがそれはどういうお客さんなんですか?どういうルートでお会いしたお客さんなんですか?会社さんですか?そもそも役職はどういう人ですか?どこまで商談したんですか?によって全然変わる。パターンじゃないので判断は。シチュエーションによって変えないといけないから。そのシチュエーションを説明できない人は困りますね。もう1回情報取り直し。

西山

2度手間になってしまいますよね、結局。

市川

途中で相談する場合もあると思うんだけど、その時は今分かる情報を伝えた上で、「あとこういうところを調べようと思ってます。それ意外に聞くことありますかね?」とかね。「今の段階ではこうだと思うんですけど、もしかしたらこういう事があるので、こういうパターンもあるかもしれません。」みたいな事を言ってくれると、すごい出来るな。もう確認を取っているだけだなという。

西山

1番ダメなパターンというか。例えば「ダメなんですけど、どうしたらいいですか?」という質問をした時に、「ではこうしたらいいんじゃないか」と言った時に「いやこれってこうこうこうで、こうじゃないですか?」みたいな。相談して答えをもらったにも関わらずそこからまた批判してくるみたいな。いや、でも、だってとかで否定して結局何も先に進まないコミュニケーションというか。それは本末転倒というか。だったら自分で考えてという感じなんですけども。そういうのも起こってくるんじゃないかなと思うので、やっぱり考える癖というのは社会人においてすごく重要だなと思いますね。

社内決裁を取りたく社内営業する人もいる

市川

本当に聞きたいのではなくて、社内決裁を取りたくて社内営業をする人もいるよね。あれはちょっと困るな。自分の答えはもう出していると。でも出してる答えは俺からすると違うんだけど、例えばお客様の太陽光発電所でトラブルがありましたと。うちが監視システムをやっていて気が付かなくて売電収入が減りましたと。「売電収入を補填したいんです」みたいな答えを自分で持っていて、どうやったら会社からお金が出るかなという感じで組立てをして僕に報告をしてくるみたいな。「こういう状況で云々かんぬんでちょっと補填しないといけません」みたいな。でもうち売電保証とかしてないしね。NOと言わざるを得ない。それ気にしたらキリないよという。うちにどれだけの責任があるの?そこの範囲ではうちのメンテナンスサービスの中での保証は出来るかもしれないけどみたいな。自分で答えを持っていて、それを上に通すためだけに相談している。アドバイスは全然聞こえていない。値引きしてくれたらいいのになみたいな。

西山

お客様の方に流れていますよね。

市川

100万円値引きしたら決まるんだから100万円もうよこせよみたいな感じ。そのための組立てをしてくる子というのがうちで育った子はあんまりないんだけど、昔中途で入った優秀な営業マンとかね。優秀なんですけど、そういうところにも営業力を使ってしまって。お客さんにいい顔する。お金を持っていているみたいな。昔ながらのやり方というか。いかに優秀な営業マンはお客様にサービスを持っていくかみたいな感じを持っている古い営業マンタイプもいますよね。

西山

それは例えば相談する相手を間違えてしまうというか。市川さんに相談したらちゃんと聞いたときに「それは営業してきているな」という事が分かると思うんですけど。もしかしたら判断を誤る人もいるかもしれないじゃないですか。それを完全に聞き入れて「あ!そうなんだ。だったらそうやろうか」みたいな形で、間違った方にいってしまう人もいるかもしれないので。誰に喋るかも大事ですね。

市川

誰に相談するかも大事だしね。でもそういう社内営業をしないと正しい事が通らない組織もあるのは間違いない。組織の問題もあるかもしれないです。優秀な人だから社内でも通そうとするけど、ダメな人は社内さえも通そうとしないみたいな。もう諦めているみたいな。組織自体がそもそも色々な物が通らない組織もいっぱいあるので。環境も大事といえば大事ですね、育つ環境といえばね。

社会人1年目陥りやすいこと

西山

例えば味の素さんの時の教育研修とか質問の仕方とか、営業の契約の取り方というのはマニュアルや教育はあったりしたんですか?

市川

いや全然ない。今はあるのかもしれないけど、ない。7月が人事異動で入社して3ヵ月は研修があるでしょ。研修というのは、王将さんに1ヵ月住み込みで手伝ったりとか、屋台のラーメン屋さんに飛び込みでだしを売ったりとか、英語研修みたいな感じとかね。その間に適正を見るんだろうね。配属先を決めるんだと思うんです。3ヵ月の様子を見て、この人リーダーシップがあるよねとか、努力家だねとみて配属先を決めるみたいな。だから勉強のためというよりは、多分適正を見ているんだと思うんだけど、その当時はね。今は分からないけど。7年間いたけど、その研修らしい研修というのはなくて。やっぱり基本的にはOJTだよね。現場で覚えるみたいな。

西山

この質問の仕方というのは、知っておかないとというか、勉強しないとではないですけど。最初は失敗してもいいかもしれないですけど、これをずっと社会人10年、20年、30年と続けていく質問の仕方ではないので。

市川

そうだね。まず答えを出そうとする努力をしないといけないし。分からないものは分からないと思ってる価値観を持っている人はいるけど、分からないから調べるんですよね。今の世の中調べたら出てくるので情報は。

西山

人間の頭よりGoogleの方がChatGPTの方が賢いので。

市川

今はもう知識は勝負にならないからこそ、逆に調べるのは当たり前だし。その調べ上げた上での情報をどう処理していくかという情報処理能力というのが今後大事になってくるので。なおさら答えを出す努力をしておかないといけないよね。

西山

これが社会人1年目だったら陥りがちなことかなと思いますので。

市川

でも転職した人とかもね、違う業界だから分かりませんみたいな状態の中で、やっぱり考えずに聞くというのもね。だからといって自分で憶測して勝手に動かれても困るけどね。自分で考えた上で聞くという。聞くのは全然構わないので、ガンガン聞けばいい。見て覚えろみたいなそんな職人系ではないから。

西山

先輩や上の方は情報を頼りに判断をするので、質問をする時というのはその情報が1番大事なので。

市川

そうだね。でも自分で判断しようとすると情報を取らないと判断出来ないから。結局その子も。自分で答えを出そうとしているかしていないかで情報量も変わるよね。

西山

今回は仕事ができる方は質問の仕方が違うというところで、「どうしたらいいですか?」という質問ではなくて、自分なりの考えや意見、自分はこうしたいという方向性、やり方をまずは先に伝えて。それでいいかどうかの確認やすり合わせを行うための質問をぜひみなさん意識してやってみていただきたいなと思います。では、こちらのほうで終わりたいと思います。またやっていきたいと思います。ありがとうございました。

市川

ありがとうございます。